『探偵が早すぎる』

普段、推理小説読まない人にオススメする推理小説です。

この作者さん、別シリーズが本格ミステリ大賞の候補になってたので普段から読んでる人にもおすすめ。

 

推理ものって言うのはコナンでも金田一少年でも、事件が起こってから探偵役が推理して展開していくものですよね、基本。

それでいうと古畑任三郎は犯人視点のシーンが先に出て、探偵役がじわじわと犯人に近づいていく展開で特殊な印象でした。

これも特殊枠で、事件を起こさせないんです。丹念に準備をした犯人に対して、その準備の不自然さを指摘していく形式といいますか。キャラも面白く(ラノベに出てきそうなトリッキーな設定が多々)、トリックも「そんな馬鹿な!(笑)」と感じつつも物理的には問題ないものでとっても楽しいです。

 

2014年にメフィスト賞を受賞して出てきた人なので、文芸誌『ファウスト』読んでた身としてはそりゃ好きになるはずだわっていう安定感。

佐藤友哉さん、西尾維新さんあたり好きな人は好きですよ、きっと。

 

探偵が早すぎる (上) (講談社タイガ)

探偵が早すぎる (上) (講談社タイガ)

 

  

探偵が早すぎる (下) (講談社タイガ)

探偵が早すぎる (下) (講談社タイガ)

 

 

同じ作者さんの別シリーズ。

こちらが本格ミステリ大賞の候補にもなったシリーズで、『探偵が早すぎる』同様に普通とは違う推理展開なのとキャラが凄くたっているのが面白いです。

一つの事件を推理合戦していくので、自分でも推理するタイプは特に楽しめる。

個人的には今回の事件はカルト教団が舞台ってことで、さらにおすすめ。

その可能性はすでに考えた (講談社文庫)

その可能性はすでに考えた (講談社文庫)