前職、映像業界でプロダクションマネージャをしてたのですが、その仕事につく前に読んでおきたかったなという本です。
『プロジェクトマネジメント的生活のススメ』、著者は慶応大大学院で講師をされてる方です。
帯にも書かれているのですが、「カレー」がキーワード。
一人で馬鹿正直にカレー作るときにかかる時間をどうコンパクトにするかを考えたとき、たとえばお米は炊くのに時間がかかるから最初に炊飯器仕掛けるくらいは思いつくところ。
ここで、「炒めるものにも順番はあるか?」「では人手を増やしたらどこの作業が短縮できるか?」までがまずファーストステップ。
そこから「そもそもごはんもカレーもレトルトにしたら一番時短では?」「カレーだけレトルトにしたらコストが一番安いのでは?」「レトルトでも高級ホテルの特製レトルトならば、手作りより味もいいのでは?」と各種パターンを考えて、そのときの最適解を出しましょうという話。
たしかに他の作業に時間かけたいなら出前っていうルートもあるし、駄目になりそうな野菜処理する為にカレーを作らなきゃならないって事情もあるかもしれないし、友達と電車乗っておいしいカレーを食べに行ってもいい。
「自炊すれば安い」みたいな話はありますが、安いだけが価値じゃないんですよね。
他には、自分の生活を把握するためにライフログをつけようとか、問題の原因を人の資質や意識に求めてはいけないとか、仕事経験した上で「わかるけど~~それ仕事でやるの難しいんだよ~~」ってことが改めて大切なことだと説明されてて読んでよかったです。こういう考え方する上司の下で働きたいよね。
あと巻末の生徒からの質問回答がバリエーションに富んでておもしろかったです。具体的な事例に落とし込んでもらえるとわかりやすいですよね。