十二国記シリーズ

この世の中には完結が心配されている作品が多々あります。

HUNTER×HUNTERベルセルクガラスの仮面王家の紋章など。

小説でもあるんですが、そのうちの一つが十二国記シリーズです。

 

舞台は中国のような雰囲気がある異世界。主人公である女子高生が突然その異世界に招かれるも、味方もおらず一人で生き抜かなければならないことを知るのですが、世界設定がめちゃくちゃ細かい、そして魅力があふれている。また、主人公補正はありつつも、よその作品より凄いシビアで大変です。昨今のなろう小説の主流をイメージしてると多分死ぬ。

 

異世界にはは12の国があり、それぞれ一人の王と神獣の麒麟が国を治めている形式なのですが、王がいない時期は国が荒れる、王は健全な政治をしていたら死なない、特別な木から赤ん坊が生まれるため女性が妊娠などということはない、獣以外に半獣と呼ばれる獣にも人にもなれる生き物がいる…と設定を理解できないと読者は脱落します。

中国らしい世界なので役職や町や人の名前は漢字表記。横文字が覚えにくい私としてはよかったのですが、それにしても多すぎて混乱は避けられないです。そのうち覚えちゃいますが。

でも1巻は「この主人公はこの異世界でどうやって生きていくのか?」をわくわくしながら読めるし、他の国の王や麒麟視点の巻では「国や人を治めるとはどういうことなのか」など興味深く読めます。お恥ずかしながら私は政治については全然明るくないのですが、それでも読んでいて世界観にはまるし、お手本にしたい素敵なキャラもたくさんいるのでおすすめです。

 

シリーズのうち、『図南の翼』という「王不在で荒れ果てている国で、12歳の子供ながらも責務を果たすため、王選定のための山に登る」という巻がいちばん好きなのですが、世界観理解していないと魅力が半減しそうなので是非1巻「月の影 影の海」からお読みください。

休み休みでもいいし、アニメ化(ちょっと一部オリジナル展開入っています)もしているのでアニメ見てからでもいいです。

そして毎年年末に新潮社公式サイトで進捗報告あるので、「ああ今年も出なかったか、でも執筆はされてるらしいので、楽しみにしています…」と一緒に心の中で唱えて、新年迎えましょう。

 

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