ここ一年半くらいお守りのように、出勤時、帰省時、寝る前、待ち時間が発生しそうな病院にいくときに持ち歩いているとあるシリーズの文庫本があります。
『ちどり亭にようこそ』という、お弁当屋さんの小説です。
京都の小さなお弁当屋さん兼仕出し屋を舞台として、料理初心者な主人公の男子大学生、料理人兼オーナーの妙齢でめちゃめちゃお嬢様な女性、その従兄弟、元許婚を軸にお話が展開されます。
この小説のどこがいいかっていうと、レシピはないけど参考にしたい料理の小ネタがあるとか(超有名なお弁当の色の話などでなく、絶妙にマイナーなご飯炊くときにお酢や蜂蜜を入れる…というような技!)、
キャラが素っ頓狂な設定ではないとか(よくわからない高飛車キャラとかではなく名家のお嬢さんお坊ちゃまあるあるネタ)(そしていやみがない)、
出てくるごはんがおいしそうとか(ごはんものとして外せない魅力)、
別に説教くさくないのに成長していく大学生主人公としっかりしている周囲のキャラのおかげで読んでいて心が励まされるとか、
そういういろいろなものが組み合わさった結果、心にじんわりと来て必ず持ち歩いては頭から読み直したり、開いたページを好きに読んだりと延々と読み込んでいます。
ちどり亭にようこそ ~京都の小さなお弁当屋さん~ (メディアワークス文庫)
- 作者: 十三湊
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2016/07/23
- メディア: 文庫
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4巻完結編まで出ましたので、ほっこりしたい人、お弁当好きな人、毎日料理してる人、是非読んで欲しいです。読むと「あれ食べたかったんだよなあ、今日作ろうかな」みたいな気分になったりします。