『島原の乱』

「天草島原の乱」というと中学生までの記憶を掘り起こすと、「キリシタンの踏み絵のやつ?」くらいしか認識がなかったのですが、今回ゲーム『刀剣乱舞』のミュージカルにて舞台になるという話が出たら「あれ、すごく凄惨な内戦なんだよね…」「舞台となった原城跡、今でも掘り起こすと人骨が出まくるんでしょ」という呟きがtwitterで見受けられたので、おっじゃあ勉強しとくか、みたいなノリで購入。

 

 

なんで私はこの戦いを今までスルーしてたのか…というくらい興味深かったというか私向けでした。

ただの宗教戦争かと思いきや、「そのエリアは重税と悪政で苦しんでて、もともと反幕府精神もあった」「ポルトガルの一部宣教師が焚き付けた結果、仏教やローカル宗教を破壊して改宗を迫るという酷い布教をしていた」「日本各地にキリシタンはいたので、全国展開しないよう早急に完膚なきまでに叩き潰す必要があった」「平民という納税者はできるだけ生かしたかったので、ギリギリまで投降をすすめ投降した者は保護した」他、特にこれといった宗教を信仰していない人間にもわかるように「宗教がかかわる戦争の大変さ」についての説明もあって読みやすかったです。来世に向けてがんばれちゃう、死を恐れない人とは戦いたくないねって話です。

 

江戸時代が1603年ごろからで、天草島原の乱が1637年~1638年なので「戦国時代経験者がまだいる時代」というタイミングもおもしろいポイント。平和ボケした江戸時代とかでなく、まだ戦国時代らしさが残ってて、だからこそこのレベルの内戦にまでなったんですよね。うー、面白い…。