8月は原爆の日と終戦の日があるからか、毎年テレビでは太平洋戦争関係の特番が組まれがちです。今年はNHKドラマ『アイドル』がよかったので紹介します。
実在した人気…女優?ダンサー?歌姫?な人を主軸に、戦時前や戦時中を描いたドラマです。
なのですがただ実在の人物の半生を映像化するのではなく、
エンタメ作品として余分なエピソードは削り(史実を調べると本当にアイドル部分にスポットを当てるためにここカットしたんだろうな…というエピソードが出てきます)、
歌やショーはわざわざ作り(宝塚歌劇でも戦時中のものは資料がまとまっていないようなので、そもそも実際のデータはないかもしれませんが)、
キャストも「劇場ムーラン・ルージュ新宿座の落ち着いていたみんな憧れの看板俳優」役に山崎育三郎さん、「劇場ムーラン・ルージュ新宿座のストイックな中に優しさもある看板女優」役に元宝塚娘役トップの愛希れいかさんと視覚的にも聴覚的にもガンガンに説得力がある神配役!(他のショースタッフも現役アイドルさんだそう!)
きちんとまとまっていて、それでもって戦時下の女優さんという特異な職業がわかるすごくいいドラマでした。
8/29(月)21:00~地上波より16分も拡大したものが放送されるそうで、楽しみですね!
作中のネタバレがあるので視聴後に見ていただきたいのですが、舞台裏レポートも面白いのでおすすめです。
歴史ものの「どこまで当時のものに沿うか」の調整、長年大河ドラマやってる局なのでそういうとこがうまいのかな~と想像していたのですが、歌番組スタッフとドラマスタッフが協力していたようで「だからあんなにショーのカットが魅力的だったのか!?」という驚きも。
あと戦地では慰問ネタが拾われていましたが、女優さんは慰問雑誌にもバンバンに出ているんですよね。こちらの本も面白いです。