『宇宙考古学の冒険』

考古学というとどんなイメージでしょう。インディジョーンズ?もしくはブラシ片手に遺跡を発掘している姿?

もちろんそれも正しいのですが、実は最新技術をバリバリに使ってPCで考古学する人たちがいます。宇宙考古学者です。

 

本を読む前に見てほしい動画がこちら。

こちらの冒頭1:30くらいから紹介があるLidarという測定システムや、衛星から届く地球の画像や反射データなどで「現地で歩いて探すのではなく、先に遺跡を見つける」てから現地に足を運ぶのが宇宙考古学なんです。

www.youtube.com

『宇宙考古学の冒険』のサラさんはエジプトが専門ですが、エジプトでもバリバリに活躍している技術だそうで、この衛星技術を使ってから新規発見遺跡の数は爆上がりしたそうです。

 

また、例えば現地には足を運べないけど考古学に興味ある人が自宅で画像解析に参加する形で考古学したり(TEDで得た賞金で実際にシステムを構築させた凄い話!!)、

写真から盗掘されたかのチェックをしたり(重機の跡があったり…なんて大胆な…)、

考古学者って発掘の準備をするのでまるで団体旅行のコーディネーターの様だったり(航空券や宿に加えて食事やら道具やらもトップ自らが手配する業界凄い)、

実際に考古学者になるための学位や専攻の話(考古学者自体が儲からないので観光関係の学位もゲットするパターンがあるという話はリアルでした)。

元々ミイラなり化石なりの年代特定に科学は必須でしたが、宇宙衛星を使っての考古学というのはすごくおもしろいですね。

 

宇宙進出についても「見慣れぬ土地の調査をしたり、未知の文化圏の人と交渉したり、チームを組んで長期作業するのは我々が得意とするところですが?」と言っていて、確かに~となりました。もっと惑星に着陸して探索することがふえたら、考古学専門の宇宙飛行士は必須になるかもしれませんね。

宇宙考古学のみならず、最近の考古学全体の話もしているので10代の子にもおすすめです。