『祖母姫、ロンドンへ行く』

カテゴリとしては旅エッセイになるとおもうんだけど、元気がもらえる本を読んだので紹介します。

『祖母姫、ロンドンへ行く』です。

 

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やや体力は落ちているし頑固だけど美や芸術に造詣がある祖母と、イギリス留学帰りの孫である著者が、親戚からのゴージャスな資金面バックアップを受けて5泊7日ふたりきりのイギリス旅するという内容。

私は本当に庶民なので「これ総額いくらかかったの!?」とビビるゴージャスさ。ですが、たたせの豪華なイギリス旅エッセイでは終わりません。体力がなくてやや気難しくそれでいて自己肯定感つよつよの祖母をエスコートする大変さ、それをフォローしてくれる形となったCAさんや一流ホテルのバトラーさんとのやりとり、そして祖母が熟睡している夜に一人で街に繰り出す孫など、1週間の旅とは思えないむちゃくちゃっぷりで、ずっとおもしろいんです!(もちろんこれは長年作家をされている著者の方の腕のおかげでもありそうですが)

個人的にヨーロッパの執事養成機関ドキュメンタリーも見たことがあるので、無茶の内容と手厚い対応が想像できてそこもおもしろかったです。すごい!大金が舞い込んだら一度はこんな対応されてみたい!

 

元々はwebエッセイとして書かれていたものを、反響の大きさからか書きおろしを追加して本にされました。

webエッセイ分だけでも元気もらえるのでぜひ。本の書下ろし分もよかったので、手元に置いておきたいなという方は本もどうぞ。読みやすさの問題で文庫になるまで待ちたかった私でも、「ハードカバーでも買ってよかった!」と思えたので。

 

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