『テスカトリポカ』という言葉をご存じでしょうか。
アステカ王国の神様の一人である『テスカトリポカ』。
今回紹介する小説は『直木賞』『山本周五郎賞』『このミス2022/2位』『週刊文集ミステリーベスト10/2位』『ミステリが読みたい!2022年版/2位』とめちゃくちゃ賞を取っているので言葉を見たことがある方は結構いるかもしれません。
めちゃくちゃおもしろかったです。
ジャンルがミステリーかは個人的にわかんないのですが、たくさんの文献を参考にされたようで、アステカ文明どころかメキシコとか南米に詳しくない私でもキャラ名が覚えられるというか…そもそも文章がうまい作家さんなんだと思います。負荷なく読みやすい。
向こうの言葉も日本語にカナルビで書いてくれるから覚えやすいし、読者が忘れない程度に反復してくれるし。
裏社会の暴力や不気味さもどこまでが取材というか調査ででてきた現実の範疇で、どこからが創作かがわからなくて、わくわくしっぱなしでした。
FGOというソーシャルゲームで擬人化された『テスカトリポカ』含めたマヤ文明アステカ文明ネタがバンバン出て楽しかったので、もっと文明の雰囲気や思想をふんわり感じたいゲームプレイヤーさんにもおすすめ。
正式な文献読むのが一番だけど、物語の形をしていると威力が違うので。