『ゲームシナリオのためのクトゥルー神話事典』

クトゥルフの勉強しようと思って本を買いました。

 

 

私はクトゥルフTRPG再現動画でしか摂取していないので、そしてTRPG内では「未知のバケモノ」「辛うじて名前がわかる」ぐらいの情報しかなかったので、「作者」「作品名」「掲載雑誌」「キャラクター名」「キャラクターに付随する、星や本や地名の名前」などがバンバン出て「初めて読んだ世界史の教科書か?」というくらいちんぷんかんぷんでした。太字にしたり、括弧を工夫したりとかなり読みやすくしていただいていますが。

クトゥルフは作家さん方がお互い設定を作ったり、盛ったり、いじったり、で広げてきた世界観で、お互いに打ち合わせたりもしていなかった結果、すんごい複雑かつ矛盾も多く、なおかつ日本語に翻訳されていない著作も多いので、「ああ…これはきっと誰も完全理解はできていない…好きなところだけ覚えておこう…」と逆に諦めがつく始末。これは事典。小説ベースなのでビジュアルも不明、または不安定なやつ多いし。とはいえ、TRPGで出てきた怪物の情報が出ると「あっ、あのとき出てきたやつこいつかー!」とテンション上がります。

そしてなろう小説などで「ベタなファンタジー」に慣れ切っていた人間が読むと、「未知の生物っていうのはもっと自由で壮大でいいんだ!つまりこういうことなんだよ!!!!」と横っ面殴られて楽しいです。事典なので表面だけさらってるかんじですが、それでもオカルトと変な宗教と簡単に割り切れない複雑な構成は「創作って自由でいいんだよな…」と体感させてくれました。