『日本陸軍の基礎知識』

『丸』という雑誌をご存じでしょうか。1948年から今も続くミリタリー系月刊誌なのですが、本日紹介する『日本陸軍の基礎知識』はそこで連載されていたコラムをまとめた2冊です。

 

日本陸軍の基礎知識〈昭和の戦場編〉

日本陸軍の基礎知識〈昭和の戦場編〉

  • 作者:藤田 昌雄
  • 発売日: 2019/07/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
日本陸軍の基礎知識[昭和の生活編]

日本陸軍の基礎知識[昭和の生活編]

  • 作者:藤田昌雄
  • 発売日: 2018/03/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

雑誌『丸』は太平洋戦争調べてるミリオタは絶対どっかでお世話になってる雑誌だと思うのですが(古書店で昔のやつ購入しました)、いまだに現役で発行されている雑誌なのは初めて知りました…すごおい…。兵器や軍艦だけでなく戦争体験記やら、最新の自衛隊情報なども載っているそうです。

 

話を戻して『日本陸軍の基礎知識』。A5サイズで130ページもないコンパクトなつくりで、とても読みやすいです。ミリ系の本って分厚く重くなりがちなので(当社比)、今のってこんななのか~としみじみ。

私は高校~大学時代に2ちゃんねるの軍事板やまとめスレを覗いたり書き込んだりしていて(もちろん質問側)、そこで「輜重輸卒が兵隊ならば 蝶々トンボも鳥のうち」と揶揄されていた輜重兵について聞いたのですが、これといった文献や資料を板の誰も反応できなかったんです。多分輜重兵に興味がある人が少なく、戦争体験記でちょいちょい話す人がいたか、いなかったか…程度だったんでしょうね。

そこでこの本!当時の兵士の生活が!わかる!写真や絵もかなり!載せてくれている!助かります!!実際、兵営ではどんな係があったか?酒保ってどんな運用?行軍に伴う仕事や役割、細かく言うと?煮炊きは?現代とは全然違う兵装なので馬の運用も興味深かったです。

人の戦争体験記を読むときでも、一兵卒の視点からだけでは全体の仕事が見えないし、係のことなんて書いてくれないので、この本で基礎知識備えてから読むと理解度が上がりました。おすすめ。