『大塚国際美術館』に行きました①

徳島の端っこ、ほぼ淡路島な場所にある『大塚国際美術館』に行ってきました。

 

・本物がない、レプリカだらけの美術館。ただし「陶板名画」という陶器を使って再現されたレプリカなので、災害にも耐え、色あせることなく存在できるというものすっごい美術館。

・2018年紅白歌合戦で米津玄師さんが『Lemon』歌った場所。

 

o-museum.or.jp

 

展示物が変わらない美術館なので運営が心配になりそうなところ(余計なお世話)、逆に解説やレストラン、お土産にめちゃくちゃ力が入ってて充実していて、日本中からツアーも組まれていて大丈夫そうです。

 

ここが凄い!大塚国際美術館

 

①環境展示が凄い

西洋の教会や聖堂を作り、壁画や天井画を完全再現しているのがすごい。他の美術館では絶対に真似ができません。「侵略や略奪で世界中に散逸した絵画をまとめて、本来のあるべき展示を再現」とかしててなお凄い。絵画本体ではなくそれを飾るための枠に1億円以上突っ込んでる展示もありました。『睡蓮』をモネの希望通り屋外展示したのもすばらしく、パリで本物を見たときは人が絶えずいたしごちゃごちゃしていたところ、じっくり全体を眺めることができたのは嬉しかったです…人気の名画、本物のところはとにかく混んでてじっくり見れないんです…。

 

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②宗教画がすごい

レオナルドダヴィンチでお馴染みの『最後の晩餐』。あれは新約聖書の1シーンを絵にしたもので、ダヴィンチ以外にも描いた人はたくさんいます。他にも人気テーマ『最後の審判』『受胎告知』『聖母子像』『無原罪の御宿り』などが違う時代違う国の画家によって描かれて、展示されています。名画をひたすら集めた大塚国際美術館ならでは。私はキリスト教に基づいた学校に通っていたのでざっくりしたキリスト教の知識があったのですが、知っていればもっと楽しいに違いありません。「イエスキリストの一生」や有名な聖職者の絵画も多数あります。

 

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メインの魚がかわいくて人気らしい最後の晩餐

 

③物理的に広い

展示物、特に古いものは絵がとても大きいことが多く、全体を見るために廊下が広いことは必須条件。でも東京の美術館博物館のような混み方をしていないので、たとえば車椅子の方もじっくりご覧いただけます。足が悪い祖母とか連れてきたくなりました、実際に誘ったらすでに2回も来ていたので予定はなくなりましたが。

 

④消失した絵画がある

具体的には「修復前のダヴィンチ作最後の晩餐」「太平洋戦争中に芦屋の空襲で燃えたゴッホのひまわり(2作目)」が、もうここにしか現存しない状態だそうです。贋作とはいえ、他の美術館にはない作品もあるので、世界中の美術館という美術館に足を運んだわって人にも見るものはあります。

 

⑤ご飯がふつうにおいしい

最後の晩餐」という赤ワイン(もしくは葡萄ジュース)と魚と白パンとお肉のごはんもおいしかったし、「ヴィーナスカレー」も帆立フライや海老がトッピングされていておいしかったし、さすがに入館料もあるのでごはんだけ食べにくることはなさそうですが、来たら是非食べてみて欲しいです。 

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地下2階のカフェはセルフで温かいお茶飲めるのがマジで最高でした

 

⑥写真を撮れる

これは他の日本の美術館でも許可して欲しい…全部撮影可なので、写真NGスペースでこそこそ写真撮るマナー悪い客にいらいらすることもないし、気に入った絵画を待ち受け設定もできるしでよかったです。

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米津さんファンの聖地のひとつになりそう

 

 

難点としてアクセスの問題がありますが、これでもかっていうくらい名画が揃い、無料ガイドも面白く(担当によって説明がちょっと違うみたいで楽面白い)、美術館に普段行かない人でも足を運ぶ価値はあります。平日通常ガイドだけで5種あり、さらに期間ごとにテーマが違うらしい土日限定の「怖い絵ツアー」「漫画アニメに出てきた名画ツアー」他もあるので一日じゃ制覇できません。鬼かな?中高生向けのワークシートも用意されていて、関西在住だったのに校外学習としてここに連れて来られなかったの、本当に悔やまれます。山登りより断然こっちがよかった。