『現代文解釈の基礎』

昨年2021年は英語参考書良書ラッシュだったわけですが、同界隈でこれまた買われた『現代文解釈の基礎』という現代文の参考書をやっと解き終わりました。よかったです。

 

元々の本が1963年発行なので例に出されている文は古めなんですが、まあ解釈には何の問題もないので大丈夫です。

 

前半が文学系、後半が論文系を取り扱っていて、どう読むかの言語化が徹底されていて、これ逆に書く人にも参考になるなと感じました。テオリアのように「どこを読んで、具体的にどういう理解をしたか」が徹底的に書かれているので一読して損なしです。

文学系では「なにを書くことで読者にどういう情報を渡せるか」「読者はどこで情報を拾って、どう解釈につなげられるか」などが書かれていて、ははあなるほどねと。小説での一文の平均的な文節と文字数が書かれていて、そういう技術的な学びもありました。文章の長さで受ける印象も変わるわけなので大事。

 

後半の論文系は読みなれないこともあって、ちょっと大変でした。哲学的な文章はあまり読まないので…。でも話の組み立て方とか、これからレポートや論文書く人にはかなりのヒントになるのではないでしょうか。

 

www.chikumashobo.co.jp

余談ですが上記サイトにリンクがある「復刊秘話インタビュー」読むのもおもしろいです。本のページデザインから問題文の著作権問題と「年代跨いで、しかも本のサイズが違う版での発売って本当に大変なんだなあ」と感じました。同人誌に限らず、現代でもうっかりするとすぐ入手困難になる本があって、でもこれだけ再版が難しいなら買える本は買って手元に置いておかないといけないことがわかりますね。